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大塚家具=高級だと株主は考えているのか?

公開日: : 最終更新日:2015/04/02 経営・仕事

大塚家具さんにおける一連のバトルも

今回の株主総会でいったん終焉

と考えていいのでしょうか。

創業者である大塚勝久氏(父親)と

社長である大塚久美子氏(娘)の争いは、

ご承知のとおり、

久美子氏の勝利に終わりました。

あ、どうでもいいことですけど、

久美子さんってキレイですよね。

 

戦前の予想だと、

父親派の方が数字を取っていた

ようですが、

世間の声は、圧倒的に

娘の方が正しいというものだった

と理解しています。

勝久氏の考える方針は、

昔ながらの方法で、

単価の高い商品を限られたお客さんに

購入してもらうというもの。

会員制でショールームでは、

従業員がお客さんにべったり

ついて回るというスタイルは

古すぎるという声が多かったと

思います。

 

一方、

久美子氏の考える方針をひとことで言えば

会員制にとらわれず、

時代に合わせた売り方を考える

というもの。

要は、

ニトリやイケヤを意識したスタイルで

現実路線を取ろうというものです。

高級家具の印象が強い大塚家具でも

中・低価格の家具を扱わなければ、

未来はないという考え。

 

しかし、この中・低価格路線は、

父親からすると

全く許しがたい方針なのでしょう。

父親の娘に対する物言いが

あまりに大人げない印象を

世間に与えてしまったのか、

どちらかというと老害という印象に

なってしまっていました。

しかし、私は、必ずしも

父親の言い分が間違っているようには

思えませんでした。

もちろん、娘さんの言い分も

同様ですけど・・・

(後半へつづく)

 

 

そもそも、

大塚家具=高級という図式に

なってきているようですが、

そういう位置づけになったのは、

ここ最近であって、

もともとはどちらかというと

リーズナブルな路線なんですよ。

 

家具屋さんは、もともと

殿様商売でなりたっていて、

高い値付けでも売れるんだけど、

高い値付けを適正価格に下げて

ボンボン売り上げたらしい。

 

よく、インターネットで

販売されている教材のたぐいって、

本当は10万円だけど、

現在だけ3万円です!

みたいな売り方するじゃないですか。

あんな感じで、

家具は売られていたみたいなんですよ。

商売したけりゃ家具屋に行け!

とか

家具屋の商法

なんていわれているのを

聞いたことがあります。

 

そんな業界で、

いいものを最初から適正な価格で

売ろうとしたのが

もともと勝久氏が始めた路線なのです。

だから、お父ちゃんは、

そもそも時代を見る目を持っている人

だと思うんですよ。

 

ニトリだ、イケヤだ、なんて

痛いほどわかっているだろうし、

娘のやりたいことだって、

当然、素人の我々よりも

わかっているはずです。

それなのに、一見すると

非常に大人げなく

実の娘に対して「悪い子供を作った」

なんて発言するのには、

大きな理由があるんだと思います。

 

これは、私の勝手な見解ですが、

父親が桐たんす職人の息子であることに

起因するものだと思います。

勝手なこと言って恐縮なんですが、

娘さんには職人に対するリスペクトが

足りなかったんじゃないかと思うんです。

娘さん本人には、

リスペクトの気持ちがあったとしても、

父親からすると、

そうは思えなかったんじゃないかと。

 

娘を社長にした時点で、

時代に合わせて経営方針を変えるのも

構わないと思っていたけど、

父親は、

大塚家具の創業精神というか

一番大事なものを

娘からないがしろにされていると

後から気づいたんじゃないかなぁ。

そう思えてなりません。

 

ドラマのハゲタカって知っていますか?

今回の大塚家具の騒動を見ていて、

大塚家具と

ドラマに出てくる大空電機が

ダブって見えてしまいました。

 

総合電機メーカーの大空電機の

代表取締役会長である

大木昇三郎(菅原文太:はまり役!)は、

経営のカリスマといわれる創業者で

日本を代表する経営者。

いわゆる、日本型経営の典型例で、

国内外で尊敬されている。

 

しかし、会社は、

ここ最近の業績悪化で、

経営が危ぶまれている。

そんな中で、経営をめぐって

古い考え方と新しい考え方での

対立が生じます。

 

大木会長は、

リストラという現実路線を受け入れず、

「企業は人」という考え方がぶれない。

日本型経営 対 新しい経営

という対立軸も似ているんですが、

大空電機側とハゲタカ側で

経営権争奪戦となって

株主総会で結論が出るところも

似ているなぁと思います。

 

株主総会が開催される前に、

大木会長はなくなるんですが、

こんな手紙を残していました。

 

—-

時代は変わります。

作るものもかわります。

しかし、人と人のつながりは

かわりません。

目先の利益でものは作れません。

長い目でみて、地道な努力のうえに、

人と人をつなぐ

ものづくりという会社の魂が

生まれるのです。

会社を動かすのはその魂です。

—-

 

ドラマで大木会長が言っていた

「魂」というのを

大塚勝久氏も絶対譲れないと考えていて、

こんな対立劇になってしまったのだと

思えてなりません。

そうやって、考えていると

久美子氏がハゲタカに見えてくるのは、

私だけなんだろうか。

どうやら投資ファンドも

関係しているようですしね。

(おわり)

 

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